あなたは、自分の脈拍を意識したことがありますか?
「血圧は測っているけど、脈拍まで気にしたことはないな…」という方が多いかもしれません。でも実は、脈拍は血圧と同じくらい、いやそれ以上に重要な健康指標なんです。
「脈拍の取説〜速いと太る!?未来がわかる注目の”健康指標”」と題して、脈拍と健康の深い関係が特集されました。脈が速いと肥満になりやすく、心臓病・糖尿病・認知症のリスクまで上がるという衝撃的な内容です。
でも安心してください。簡単な呼吸法「ハミングビーブレス(脈下げヨガ)」を毎日続けるだけで、脈拍を下げることができます。この記事では、脈拍の基礎知識から、すぐに実践できる対策まで詳しく解説します。

1. 脈拍(安静時心拍数)とは?正常値の基礎知識
脈拍とは、1分間に心臓が拍動する回数のことです。安静にした状態で測ったものを「安静時心拍数」と呼び、健康状態を把握するための重要な指標とされています。
正常な脈拍の範囲
一般的に、成人の安静時心拍数の正常値は1分間に60〜100回とされています。
| 状態 | 心拍数の目安 |
|---|---|
| 少なすぎる(徐脈) | 60回未満 |
| 正常範囲 | 60〜100回 |
| やや速い(注意) | 80〜100回 |
| 多すぎる(頻脈) | 100回超 |
ただし、持久力の高いアスリートは安静時心拍数が40〜50回台になることもあり、それが必ずしも異常ではありません。個人差があることも覚えておきましょう。
「理想」は何回?
研究によると、安静時心拍数が60回前後に近い人ほど、長期的な健康リスクが低いとされています。特に「80回を超えている」という場合は、生活習慣の見直しを検討するとよいでしょう。
2. 脈拍が速いと何が起こる?4つの健康リスク
脈拍の速さと健康リスクの関係です。「脈が速い=心臓が頑張っている」と思うかもしれませんが、実際はその逆。心臓への負担が大きい状態が続くことで、さまざまな病気のリスクが高まります。
リスク①:肥満になりやすい
脈拍が速い人は、交感神経が過剰に働いている状態が続きます。交感神経が優位な状態では、脂肪の分解よりも蓄積が促進されやすく、同じ食生活でも太りやすくなると言われています。
また、ストレスによって心拍数が上がると「食欲ホルモン」の分泌にも影響し、過食につながるケースもあります。
リスク②:心臓病・動脈硬化のリスク上昇
心拍数が高いということは、心臓が1日により多く収縮しているということ。この状態が慢性的に続くと、心臓そのものに負担がかかり、心筋梗塞や不整脈などのリスクが上昇します。
さらに、血管の収縮回数が増えることで、動脈壁へのダメージが蓄積しやすくなり、動脈硬化が進行しやすくなります。
リスク③:糖尿病リスクの増加
交感神経の過活動は、インスリンの分泌にも悪影響を与えます。長期的に脈拍が高い状態が続くと、血糖コントロールがうまくいかなくなり、糖尿病の発症リスクが高まる可能性があります。
リスク④:認知症リスクの上昇
脈拍が速いと脳への血流に影響が及ぶことがあります。動脈硬化が進むと脳の細い血管が詰まりやすくなり、脳血管性認知症のリスクが上がると考えられています。また、慢性的なストレス状態は脳の神経細胞にもダメージを与えることが研究で示されています。

3. 自律神経と脈拍の深い関係
脈拍をコントロールしているのは「自律神経」です。自律神経には、体を活性化させる交感神経と、リラックスさせる副交感神経の2種類があります。
- 交感神経が優位 → 心拍数が上がる(緊張・ストレス・興奮時)
- 副交感神経が優位 → 心拍数が下がる(リラックス・睡眠時)
現代社会では、仕事のプレッシャー・スマートフォンの使いすぎ・睡眠不足などで交感神経が優位な状態が続きやすく、慢性的に脈拍が高い人が増えています。
特に5月は、新生活や大型連休後の「五月病」とも言われる疲労感や精神的ストレスが重なりやすい時期。自律神経が乱れやすく、脈拍が高くなりがちです。この時期こそ、脈拍を意識して管理することが大切です。
4. 自分の脈拍を正しく測る方法
まずは自分の安静時心拍数を把握しましょう。測り方はとても簡単です。
手首で測る方法(橈骨動脈)
- 5分以上安静にした状態で座る
- 利き手でない方の手首を上に向ける
- 反対の手の人差し指・中指・薬指の3本を手首の親指側に当てる
- 脈が触れる場所を探して軽く押さえる
- 15秒間の拍動数を数えて、4倍する → それが1分間の心拍数
例:15秒で18回 → 18 × 4 = 72回/分
測るベストタイミング
- 朝起き上がる前(ベッドの上で横になったまま)
- 食事の前
- 十分安静にした後
運動直後・食後・入浴後は一時的に脈拍が上がるため、正確な安静時心拍数は測れません。

スマートウォッチやスマートバンドがあれば、24時間の平均心拍数を確認することもできます。
5. ハミングビーブレス(脈下げヨガ)の詳しいやり方
「ハミングビーブレス」は、ヨガの呼吸法の一つ。サンスクリット語では「ブラーマリー・プラーナーヤーマ」と呼ばれ、古くからインドのヨガで実践されてきた方法です。
3週間毎日12分続けた被験者の安静時心拍数が軒並み下がったという実験結果が紹介されました。

基本のやり方
ステップ1:姿勢を整える
- 椅子に座るか、床に楽に座る
- 背筋を自然に伸ばす
- 肩の力を抜く
ステップ2:息を吸う
- 鼻からゆっくりと深く息を吸い込む
- お腹が膨らむような腹式呼吸を意識する
ステップ3:ハミングしながら吐く(★ここが重要!)
- 口を閉じたまま、「ん〜〜〜〜」というハチが飛ぶような低い音を出しながら、ゆっくりと息を吐く
- 吐く時間は吸う時間の2倍以上を目標に
- 胸や頭に振動を感じながら行う
ステップ4:繰り返す
- これを1セットとして、1回5〜6分、1日2回(合計12分)を目安に行う
- 忙しい日は3分×4回など、細切れでもOK
効果を高めるポイント
- 食前に行うと効果が高い(特に朝食前がおすすめ)
- 就寝前に行うと睡眠の質改善にも効果的
- 慣れてきたら、耳の穴を親指でふさいで、残りの4本指でまぶたをやさしく覆うと、より深い集中状態に入れる
なぜ効果があるの?
音を出しながら息を吐くことで、副交感神経の中でも「腹側迷走神経」が刺激されます。この神経は、耳・のど・横隔膜を通っており、ハミングの振動がこれらに直接働きかけることで、リラックス反応が引き起こされ、心拍数が下がるのです。
また、「音を出す」という工夫により、自然と息を長く吐けるようになり、深い呼吸が習慣化しやすくなっています。
6. 私がハミングビーブレスを1か月続けた体験談
正直、最初は「こんな単純な呼吸法で本当に変わるの?」と半信半疑でした。5月に入って新しい環境でのプレッシャーや睡眠不足が続き、朝から頭が重い日が増えていた時期に試してみることにしました。
1週目:最初は慣れなくて変な感じ
「ん〜〜〜」と声を出すのが恥ずかしく、最初は一人でいる時間にこっそり実践。音を出すというのが意外と難しく、最初の数日は30秒も続けられませんでした。でも、続けるうちにコツがつかめてきて、自然に長く吐けるようになりました。
2週目:夜の睡眠が深くなった気がする
就寝前に5分ほど行うようにしたところ、ベッドに入ってからの寝つきが明らかに改善。以前は布団の中でスマホを見てしまいがちだったのが、ハミングビーブレスをしているうちに眠くなるようになりました。
3〜4週目:朝の脈拍が変わった!
毎朝起き上がる前に脈拍を測り続けていたところ、開始前は平均82回/分だったのが、1か月後には74回/分まで下がりました。たった8回の差に見えますが、1日で見ると11,520回も心臓の負担が減った計算になります。
続けてみた感想
脈拍が下がっただけでなく、「なんとなくイライラしやすい」という感覚が減り、仕事中の集中力も上がった気がします。特別な道具も費用も一切かからず、隙間時間でできるので、ぜひ試してみてほしい習慣です。
注意:この体験談は個人の感想です。心疾患などの持病がある方は、必ず医師に相談してから実践してください。
7. 脈拍を下げるための生活習慣
ハミングビーブレス以外にも、日常生活の中で脈拍をコントロールするための習慣があります。
適度な有酸素運動
ウォーキング・ジョギング・水泳などの有酸素運動を継続すると、心臓が1回の拍動でより多くの血液を送り出せるようになり(心拍出量の増大)、安静時心拍数が自然と下がります。
5月の過ごし方として: 新緑の季節は外でのウォーキングが気持ちいい時期。1日30分、週3〜4回を目標にしましょう。
十分な睡眠
睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、交感神経を過活動状態にします。毎日7〜8時間の睡眠を確保することが、脈拍を安定させる基本中の基本です。
カフェインの摂りすぎに注意
コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインは、一時的に心拍数を上げます。1日3杯以上のコーヒーを飲んでいる方は、2杯以内に抑えてみましょう。
禁煙
タバコに含まれるニコチンは交感神経を刺激し、心拍数と血圧を上昇させます。禁煙は脈拍改善の最も効果的な手段の一つです。
ストレス管理
慢性的なストレスは交感神経を常時活性化させます。瞑想・ヨガ・趣味の時間を意識的に作ることが、脈拍の安定につながります。

8. よくある質問(Q&A)
Q. 脈拍が60回未満でも大丈夫ですか?
A. 持久力のあるアスリートや、日頃から運動習慣がある人は50回台でも正常なことがあります。ただし、めまい・失神・疲れやすさなどの症状がある場合は「徐脈」の可能性があるため、循環器科を受診してください。
Q. ハミングビーブレスはいつ行うのがベストですか?
A. 朝食前と就寝前の1日2回がおすすめです。朝は自律神経の切り替えを促し、夜は睡眠の質を高める効果が期待できます。時間がない場合は就寝前だけでも続けましょう。
Q. 脈拍が速くなるのはいつもですか?それとも一時的ですか?
A. 運動・興奮・発熱などで一時的に脈拍が上がるのは正常です。問題なのは、安静にしているのに常に脈拍が高い(100回超)状態が続く場合です。この場合は甲状腺の問題・貧血・心臓の病気などが隠れている可能性があるため、医療機関を受診することをおすすめします。
Q. 子どもや高齢者の正常な脈拍は何回ですか?
A. 子どもは大人より心拍数が高く、乳児は100〜150回、幼児は90〜120回程度が目安です。高齢者は成人と同様60〜100回ですが、薬の影響で変動することもあります。
Q. スマートウォッチの心拍数計測は信頼できますか?
A. 日常的な傾向を把握する目安としては有用ですが、医療機器と比べると誤差があります。正確に測りたい場合は、手首で直接測るか、医療機関での検査を受けましょう。
Q. ハミングビーブレスで頭がくらくらすることがありますが大丈夫ですか?
A. 息を吐く時間が長すぎて過呼吸になっている可能性があります。無理に続けず、自分のペースで自然に吐けるところから始めてください。気分が悪くなった場合はすぐに中止してください。
まとめ
今回は「脈拍のトリセツ」として、脈拍と健康の関係、そして誰でも簡単に取り組める「ハミングビーブレス(脈下げヨガ)」のやり方を詳しく解説しました。
安静時心拍数が高いと、肥満・心臓病・糖尿病・認知症など、多くの生活習慣病リスクが上がります。毎朝の脈拍チェックを習慣にして、自分の体の状態を把握しましょう。そして、1日12分のハミングビーブレスを3週間続けることで、脈拍の改善が期待できます。5月の連休明けで疲れが出やすいこの時期こそ、自律神経を整えて、健康な毎日を取り戻すきっかけにしてみてください。
健康に関する内容は、あくまでも参考情報です。症状が気になる場合や持病をお持ちの場合は、必ず専門医にご相談ください。

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