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介護ケース記録例文まとめ|食事・排泄・入浴・転倒など場面別に紹介

健康

「ケース記録に何を書けばよいか分からない」「毎回同じ文章になる」「主観的な書き方ではないか不安」と感じる新人職員は少なくありません。介護ケース記録は、上手な作文ではなく、起きた事実・職員の対応・その後の結果を次の職員へ渡すものです。

この記事では、介護 ケース記録 書き方の基本から、食事・排泄・入浴・転倒などの介護記録 例文までまとめます。例文はすべて架空です。実際は事業所の記録様式と報告手順、個別ケア計画を優先してください。事故や体調変化は、記録だけで終わらせず、定められた職種・管理者へ報告します。

介護のケース記録とは?

ケース記録とは、利用者の生活の様子や支援の経過を、時間の流れに沿って残す記録です。日々の介護記録の一部として運用する事業所もあり、運用は事業所により異なります。

記録の主な役割は、次のとおりです。

  • その日の情報を職員間で共有する
  • 継続しているケアの効果や状態の変化を確認する
  • 本人の希望を次の支援につなげる
  • 事故・トラブルが起きたとき、経過を確認できるようにする

「いつもと違う」ときは、いつ・どこで・何があったかを残します。デイサービス 介護記録 例文でも、利用中の変化と帰宅時の様子を分けて書くと、家族や次回利用時に伝わりやすくなります。

介護ケース記録を書くときの基本

客観的な事実を書く

「今日は機嫌が悪かった」は、書いた人の判断で、表情や言動が分かりません。たとえば「10時頃、職員の声かけに『今は話したくない』と返答し、居室で横になった。10時20分に再度訪室すると、うなずきがあり水分を勧めた」のように、観察できる事実へ置き換えます。

5W1Hと本人の言葉を使う

日時、場所、誰が、何を、なぜ(分かる範囲)、どのように、を意識します。本人の発言は改変せず「」で記録すると、職員の解釈と区別できます。聞き取れない部分を想像で補わないようにします。

状態→対応→結果の順にする

まず観察した状態、次に職員の対応、最後に対応後の様子を書きます。結果がまだ分からない場合は「経過観察」「看護職へ報告」など確認できた範囲で止めます。病名や原因を推測で加えず、必要な連絡・相談を行った事実を記録します。

介護ケース記録の例文【場面別】

食事のケース記録例文

状況:通常の摂取と、食欲低下が見られた場面です。

ケース記録例文:昼食は主食8割、副食10割を自力摂取。むせなし。食後に水分150mLを摂取した。別の日は主食2割で箸が止まり、「あまり食べたくない」と発言。むせはなく、水分100mLを摂取した。

書き方のポイント:摂取量、むせ、水分量、本人の言葉を書きます。「食欲がない」と決めつけず、残食や発言を記録し、継続時は事業所の手順で報告します。

水分摂取のケース記録例文

状況:通常に飲めた場合と、勧めても拒否した場合です。

ケース記録例文:10時、本人の希望した麦茶を120mL摂取。表情に変化なし。14時、麦茶を勧めると「今はいらない」と首を横に振った。時間を置いて再度声をかけたが摂取なし。

書き方のポイント:飲み物・量・時刻・反応を残します。拒否を無理に解消したと書かず、再提案や報告など実際の対応を記録します。

排泄のケース記録例文

状況:トイレ誘導、排便、便秘、失禁を、尊厳に配慮して記録します。

ケース記録例文:9時、声かけでトイレへ移動し排尿あり。13時、トイレで排便あり、本人から「すっきりした」と発言。3日間排便がなく、腹部の訴えはなかったため看護職へ報告。15時、衣類の濡れを確認し、本人の同意を得て清拭・更衣を行った。

書き方のポイント:排泄の有無・回数、訴え、介助内容を書きます。「汚した」など羞恥心を損なう表現や、便秘の原因の断定は避けます。

入浴のケース記録例文

状況:予定どおり入浴できた場合と、入浴を拒否した場合です。

ケース記録例文:14時、本人へ入浴を案内。浴室まで歩行し、洗身・洗髪を実施。入浴後「温まった」と笑顔あり。別日は「今日は入りたくない」と発言し、入浴を見送った。

書き方のポイント:案内への反応、実施範囲、入浴後の様子を記録します。拒否時は意思を尊重し、代替支援や再提案の方針を職員間で確認します。

入浴拒否のケース記録例文

状況:本人の発言を聞き、職員が急かさず対応した場面です。

ケース記録例文:15時、「朝に入ったから今日はいい」と入浴を拒否。理由を確認すると「疲れている」と発言したため、「少し休んでから考えましょう」と伝えた。30分後に再度確認すると本人がうなずき、短時間の入浴を実施した。

書き方のポイント:本人発言→声かけ→その後の選択を記録します。拒否を「わがまま」と評価せず、無理に実施したように読める表現を避けます。

服薬のケース記録例文

状況:定められた支援として服薬を確認できた場合と、本人が拒否した場合です。

ケース記録例文:昼食後、所定の薬を本人へ提示し、本人が水分とともに内服したことを確認。別の日は薬を提示すると「飲みたくない」と発言し、口を閉じた。服薬できなかった事実を看護職へ報告し、指示を確認した。

書き方のポイント:介護職が薬の中止・追加・飲み方の変更を判断したと読めないようにします。拒否や飲み残しは、定められた報告先へ連絡し、自己判断で再度飲ませたとは書きません。

転倒したときのケース記録例文

状況:転倒を発見したときの事実と、その後の連絡を残す場面です。

ケース記録例文:11時15分、廊下で利用者が右側臥位になっているところを発見。本人は「腰が痛い」と訴えた。出血・腫れは見当たらず、動かさずに職員を呼び、看護職と管理者へ報告。事業所手順に沿って状態を確認し、その後は安静にして経過を共有した。転倒原因は断定していない。

書き方のポイント:発見時刻・場所・姿勢、訴え、外傷の有無、誰に報告したか、その後を順に書きます。原因や「大丈夫」といった判断を推測で加えません。

ヒヤリハットのケース記録例文

状況:事故には至らなかったが、転倒しそうになった場面です。

ケース記録例文:16時05分、車椅子のブレーキをかける前に本人が立ち上がろうとした。職員が声をかけ、手を伸ばす前に着座できた。外傷なし。職員間でブレーキ確認と見守り位置を共有した。

書き方のポイント:「危なかった」だけで終わらせず、直前の行動、結果、予防策を書きます。個人を責めず、環境と支援の見直しにつなげます。

認知症の利用者のケース記録例文

状況:徘徊や問題行動と決めつけず、見た行動を記録します。

ケース記録例文:14時頃、フロアを約10分歩きながら「家に帰ります」と繰り返した。職員が帰宅したい気持ちを受け止め、談話スペースへ案内。お茶を勧めるとうなずき、5分後に着席した。

書き方のポイント:「徘徊」「問題行動がひどい」ではなく、時間、歩いた範囲、発言、声かけ後の変化を書きます。背景や原因はチームで検討し、記録では断定しません。

不穏な様子がみられた場合のケース記録例文

状況:表情・発言・行動を具体的に残し、対応後を確認します。

ケース記録例文:17時、眉間にしわを寄せ、椅子から立ち上がって周囲を見回していた。「ここはどこ」と2回発言。静かな場所へ案内し、職員がゆっくり説明すると着席。10分後は表情が和らいだ。

書き方のポイント:「不穏」と一語で終えず、観察事実と対応後を補います。原因を診断せず、気づいた変化は必要な職種へ相談します。

暴言があった場合のケース記録例文

状況:感情的な評価を入れず、言葉が出た状況を記録します。

ケース記録例文:入浴の案内時、本人が職員に「触らないで」「帰って」と発言し、手で職員の腕を払った。距離を取り、別職員へ交代。10分後に本人は着席していた。けがは双方になし。

書き方のポイント:「怒鳴った」「乱暴」だけでなく、聞き取れた言葉、行動、対応、結果を書きます。職員の感情や利用者の性格評価は記録しません。

介護拒否があった場合のケース記録例文

状況:着替え、排泄介助、食事で拒否があった3例です。

ケース記録例文:更衣時に「今は着替えない」と発言したため、選べる衣類を示して時間を置いた。排泄介助の案内に首を横に振ったため、本人の希望を確認して再度の時刻を伝えた。昼食は「自分で食べる」と発言し、見守りへ変更すると主食5割を自力摂取した。

書き方のポイント:拒否の言葉、選択肢、待った時間、本人が選んだ方法を記録します。次の職員が尊厳を守って再提案できる情報を残します。

体調不良のケース記録例文

状況:発熱、倦怠感、嘔吐、食欲低下など、観察できた変化を記録します。

ケース記録例文:10時、体温37.8℃を測定し、本人は「だるい」と発言。12時、食事を2割摂取後に嘔吐あり。別の日は朝食をほとんど摂らず、表情が普段より乏しかった。いずれも測定値と経過を看護職・管理者へ報告し、指示を確認した。

書き方のポイント:体温、時刻、摂取量、嘔吐の有無、本人の訴えを残します。「風邪」「脱水」など診断名を介護職が付けず、連絡・受診などは事業所の手順に従います。

家族から連絡があったときのケース記録例文

状況:電話を受けた相手、時刻、内容、報告先を明確にします。

ケース記録例文:18時、長女から電話。「昨夜は眠れず、次回利用時に様子を見てほしい」とのこと。内容を復唱して確認し、受電職員から管理者と担当職員へ報告。次回利用時に睡眠の聞き取りを行う予定を共有した。

書き方のポイント:誰から、何時、何を聞いたか、誰へ伝えたかを書きます。家族の話を事実として断定せず、「家族より情報提供」と分かる形にします。

介護記録で避けたいNG表現

NG表現なぜNGかおすすめの書き換え
わがまま理由や本人の意思を否定する「入浴の案内に『今日は入らない』と発言」
認知症がひどい状態の範囲が不明で傷つける「同じ質問を10分間に3回した」
不穏何が起きたか伝わらない「眉間にしわ、立ち上がりを3回」
暴れた行動の程度や相手が不明「右手で職員の腕を1回払った」
怒鳴った職員の評価が混ざる「『帰って』と大きな声で発言」
ちゃんと食べた量が分からない「主食8割、副食10割を摂取」
いつも通り比較する基準がない「10時、会話と歩行は普段と同じ」
便を漏らした尊厳を損なう「衣類の濡れを確認し、更衣を実施」
急に具合が悪くなった時刻と症状が不明「14時20分、倦怠感を訴えた」
転倒した原因は不注意根拠のない断定「廊下で右側臥位の状態を発見」

伝わりやすいケース記録にする3つのポイント

  1. 客観的事実:印象を数字・発言・動作に置き換えます。「元気がない」ではなく「返答がうなずきのみで、昼食は2割」などです。
  2. 対応と結果:何をしたかだけでなく、本人がどうなったかを書きます。「静かな場所へ案内。10分後に着席」のようにします。
  3. 同じ場面を想像できる情報:日時、場所、対象者、支援者を揃えます。読む人が追加で確認しなくても経過を追える形が目標です。

ケース記録のテンプレート

通常記録

日時・場所:
利用者の様子(表情・動作・摂取量など):
本人の発言:「 」
職員の対応:
対応後の様子:
申し送り・報告:

体調変化

日時・測定値:
本人の訴え・観察事実:
食事・水分・排泄などの状況:
職員の対応:
看護職・管理者への報告と指示:
その後の経過:

事故・ヒヤリハット

発生(発見)日時・場所:
発見時の姿勢・直前の行動:
本人の訴え・外傷の有無:
行った対応:
報告先(看護職・管理者・家族など):
その後の観察と再発予防の共有:

ケース記録を書くときによくある質問

Q. 毎日、特別な変化がなくても必要ですか?

A. 事業所の決まりに従います。変化がない日も、食事量や支援を残すと、変化のある日と比べられます。

Q. 「不穏」と書いてはいけませんか?

A. 補助的に使えますが、それだけでは不十分です。表情、発言、行動、対応後の変化も書きます。

Q. 本人の発言はそのまま書きますか?

A. 支援に関係する言葉は、意味を変えず「」で記録します。聞き取れない部分を想像で補いません。

Q. 転倒の原因も書くべきですか?

A. 直前の行動や環境は書けます。「不注意」などの原因は断定せず、事故報告書など事業所の手順を確認します。

Q. 介護拒否は、拒否した事実だけでよいですか?

A. 本人の言葉、提案した選択肢、待った時間、再提案の結果を書きます。無理に実施したと読めないようにします。

Q. 暴言があったとき、感情も書いてよいですか?

A. 記録には聞き取った言葉と状況、対応、結果を客観的に残します。職員のつらさは別に相談します。

まとめ|介護ケース記録は「事実・対応・結果」を意識しよう

介護ケース記録は、きれいな文章より状態と支援の経過が正確に伝わることが大切です。「事実・対応・結果」に本人の言葉と数字を添えましょう。迷ったときは一人で抱えず、事業所の様式と報告ルールを確認してください。

参考資料